今回は、「三慶」銘のカケについてです。
2012年06月29日 (金)
三慶作が名匠と呼ばれる所以のひとつがコレ↓
腹革の下に白く見えるのは、和紙です。腹革替をするときに、弦道を形成している下の牛革まで一緒に取れないように、セパレーター(剥離紙)の役割をしています。こんな、修理の時のことまで考えて仕事ができるのは、さすがだなと思います。
2012年09月28日 (金)
指の股に縁がつけてあります。三慶氏の細かいお仕事のひとつですね。
中指は他社にて修理済みのようですが・・・
ちょっと縁の部分を無効にした修理をしていますね。
このように縫い目をまたいで縁を取り付けないと縁の意味はありません。
完成。人差し指は縁がまたいでいるがお分かりになると思います。
2012年12月19日 (水)
なぜ弊社が三慶氏のカケの修理を得意とするのか、というトリビア。三慶氏と生前親しくさせていただいたというのもありますし、系譜が近いというのもありますが、物理的に↓
・・・コレは腹革ですが。右が今回の三慶氏、左は弊社製。
重ねると・・・
ぴったりほぼ一緒です。このような物理的に部品などの寸法が全て近い=修理がオリジナルに近くなる、事もあり、かなり多くの三慶氏の修理を扱わせてもらっています。
三慶の修理なら、是非弊社に。