修理課日記

埼玉県N様 中離 腹革替
さて、N様からとても困ったご様子の依頼書と共に御依頼いただきました。

会に入る前に暴発することがあり、指導者の方から下弦をとるところが削れているとご指摘があったとのこと。

なるほど、その指導者の方のご指摘は的を射てます。

その後、購入店ではない弓道具店A店に調整の為、見せたところ、

A店「弦道の一番高くなるべきところ(このケースでは縫い目の頂点を言っているようですが)が正面向かって左にずれている」
N様「暴発しないように弦道を深くしてください」

—調整後—

A店「やっぱり左にずれているので、なだらかにしておきました」
N様「それって、余計暴発するのでは?」
A店「はい。ですが、弦一本分あれば大丈夫です」
ということで、その後暴発しまくり、使えないものになってしまった、ということでした。

まあ、A店も悪意があってやっているわけではなさそうですが、あまりにもカケに対する知識が稚拙かな、とは思いますが。

専門職の方には、「なぜこうなっているのか」という理由を勉強していただきたいですね。
とにかく、修理を。

暴発しない形にもって行きながら、かつ引っかかりの無いように修理

弊社では、持ち込まれた修理で弦道等に関する事は、実際修理前に何射か引いてみて、そのお客様の言われていることを理解したうえで、修理しています。

その結果、別の修理方法があればご提案申し上げますし、メンテナンス程度で済むのであれば、なるべく費用がかからない方向で修理いたしております。

カケの修理に関して何かお困りの事があれば、お気軽にご相談ください。修理を取り扱っている件数や事例はトップクラスですので、症状にあわせたご提案をさせて頂きます。