修理課日記

弓具店様御依頼、雨露離の腹革替と腰折れ修理ですが・・・

腰が「折れている」わけではないです。

帽子と控の隙間には必ず「遊び」があるのですが、それが折れているように感じられるようです。
一応、遊びをなくして修理しました。
同じような症例で、北海道K様 他社品の腰折れ直し

ちょっと遊びが大きいので

詰め物を牛革で作って、隙間に埋め込みます。

それだけでは不十分でしたので、さらに支えとして牛革を張ります。

閉じて完了(写真取り忘れ)
弓具店様依頼、和帽子の腹革替え

完了ですが・・・

お客様のご意向で弦道をリードします

「おりめがけ」したいのに、弦道を付けるのはいかがなものか、というご意見もありますが、リードしたほうが、結局早くおりめがけになります。
普通はリードなしの、そのままお渡しすることを基本としています。
ただ、和帽子の高級品は、鏝によるリードについて「見識」や「知識」をお持ちの方と思っていますので、こちらでリードをつける場合がございます。
それでもリードしてくれるな、と思われる方は、その旨発注時にご要望をお入れください。