鹿革水濡れ実験

今さらですが、カケに水分は厳禁です。

しかし、鹿革について調べていると、よく「鹿革は水に強く――」といったくだりを見かけます。これって矛盾していないか??と思い、改めて実験してみることにしました。

使用したのは小唐握り革(四角)茶×2。なかなか近い色の物がなく、左右で微妙に色合いが違いますが、どちらも水濡れ前です。

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右側の革を思いっきり濡らします。
ちなみに、燻革の場合はすぐには濡れず、少しの水ならはじきます!
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ひたひたです。
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キッチンペーパーの上に置き、水気を吸い取ります。
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そのまま室内で平干しすること丸1日。

ビフォー
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アフター
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右が水に浸したものですが、すこーし縮みましたかね??(長さ測ればよかった……orz)

ちょっと分かりづらいですが、表面の起毛感が少し減って、のっぺりとした質感になっています(右側)。
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結論

鹿革自体は、たとえ水没しても革として極端には劣化しない。ただし風合いや手触り等が若干落ちる。(油分が失われるためか)

では、なぜカケは水濡れ厳禁なのか?というと、理由はどうやら接着剤にあるようです。カケはいくつかのパーツで構成されていますが、そこで使われている接着剤に水溶性のものがあるため、水分NGなのですね。

もちろん、カビという二次被害もありますので、濡らさないに越したことはありません。