第3回世界弓道大会にて製作実演いたしました

事後報告となりますが、先に行われた世界弓道大会にて、製作実演をさせていただきました。

古来からの製作技術は、代々受け継がれている物です。我々職人は、皆様からの御発注を元に技術を向上させていただいていることでもあります。

さて、最近、弓具の価格が高いという声を聞きますが、弓具は相対的に高い物ではありません。「初心者だからとりあえず使えれば」こんな声もよく聞きます。そのニーズも良くわかります。
そのニーズをつかんで、今後粗悪な品物が出回る事もあるでしょう。

果たしてそれは「弓道」なのでしょうか。

安かろう悪かろうが日本の伝統技術を駆逐することは無いと信じていますが、伝統技術だけでは我々の業界は立ち行かなくなります。
弓道具の利幅は一般的な物と比較しても決して高くありません。弓道というマイナーな伝統武道の業界で、弓具店、メーカー共にギリギリの所でやっています。

実際、弓具店は県にひとつも無い県もあります。今後弓具店の数も減少はすれども、増えはしない業界です。

狭い弓道界だからこそ、10年後、20年後に伝統技術が残りますよう、皆様お一人お一人のご理解をよろしくお願い致します。